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2023.02.28

だから、「世界内存在」は、「意味内存在」と言いかえることもできるかもしれません。自分が創った「意味」に囲まれて存在している、というわけです。しかし、このことによって、「無」という事態も、登場することになります。「現存在」がつくりだした「意味」によって「世界」が存在しているということは、その「意味」を喪失すると、その「世界」もまた、無くなってしまうからです。「意味」という関係性は、実体的なものではありません。それは、こちら側が、創りだしているものです。だから「意味」は、「無‐意味」に変化する可能性が、つねにあるのです。

14. ハイデガーと西田(2)――現存在は「世界」を開く

現代西洋哲学

中村 昇

PEER

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