神の他には何も存在しない。人間を含む自然そのものが、すなわち神なのだ。デカルトの影響を受けながらも、精神と身体の二元論を乗り越え、実体一元論を打ち立てたスピノザ。そのあまりにラディカルな哲学と、数奇で孤独な人生に迫ります。

思考する一節

①「それゆえ神ないし自然はいかなる目的のためにも存在せず、いかなる目的のためにも活動しない。それは存在することにも活動することにも原理や目的を何も持たないのである。」(『エチカ』第4部序言)

②「したがって、形態は限定に他ならず、また、限定は否定なのですから、すでに述べたように、形態は否定以外の何ものでもあり得ない、ということになります。」(『往復書簡集』50)